No.657:復興応援・震災13年目の福島旅・0~1日目
決行日 天気 訪問局店数 交通手段 スタート地 ゴール地
2024.03.14(木) 晴れ 18 泉玉露局 船引局
 2024年3月11日。東日本大震災から13年を迎えました。あの日は遠くなっていきますが、忘れることはできない1日です。
 テレビでも当時のこと、そして現在について放送されていましたが、被災地の郵便局もここ数年で再開が何局かありました。
 そんな震災後の街の現在を目で確かめたく、また復興応援の気持ちも込め、福島県をそっと訪問します。
  ★ 3月13日(水)天気:晴れ 仕事終わりに出発し、茨城県まで向かいます。

   
仕事終わりの国道6号を北上し、まずは車中泊。明け方が寒かったです。
  ★ 3月14日(木)天気:晴れ 福島県の浜通りを中心に、局を訪問します。
1 09:03 泉玉露郵便局 いずみたまつゆ 福島県いわき市

 常陸太田市内の道の駅からのんびりと北上。
 途中、朝マックなんかしながら走り、9時に到着。
 まだ新しいコンビニ型の局舎です。
 こちらは2017年1月に小名浜西局から移転改称。
 震災の直接の影響があるかはわかりません。
 小名浜西局時代は2010年3月に訪問しています。
 震災の1年前の訪問。当時はこんな未来をだれが想像できたでしょうか。
 新しいこちらの局はニュータウンの中で需要もありそう。
 貯金を済ませて、市内の未訪問局を巡ります。

2 09:28 中央台東郵便局 ちゅうおうだいひがし 福島県いわき市

 今度はいわき市のニュータウン、中央台に向かいます。
 このあたりはまだ新しそうなニュータウンです。
 2010年訪問時には、吉野谷鉱泉に宿泊しました。
 びっくりするような昭和の雰囲気が満載の宿でした。
 それから14年経ってもなお、営業しているとは!
 さて、そんなニュータウンの中にある局です。
 震災後に豊間局を移転改称していわき中央台東局として再開。
 そして2015年に、まさかの「いわき」を外す改称をしました。
 いわき中央台東局は、2014年3月末に訪問していました。

3 09:39 いわき自由ケ丘郵便局 いわきじゆうがおか 福島県いわき市

 この先も紆余曲折の歴史ある局の訪問が続きます。
 中央台からもほど近く、鹿島街道を北上します。
 いわき市南部からいわき駅方面を結ぶ街道筋です。
 路線バスにも何度か出会いました。
 自由ケ丘、というには昔ながらの道沿いに局はありました。
 局舎が新しいのは、2022年11月に設置されたばかりの局だからです。
 とはいえ、ここにはかつて上荒川簡易局がありました。
 さらに近隣の郷ケ丘簡易局も事実上統合しています。
 そしてこちらの局には珍しく風景印が設置されていました。

4 10:39 楢葉郵便局 ならは 福島県双葉郡楢葉町

 この先は東日本大震災の津波の被災地へ向かいます。
 もちろん豊間局のように、いわき市内にも被災地はあります。
 この先は津波や原発事故の影響を受けたエリアでもあります。
 海沿いの局は、2014年に広野局まで訪問しています。
 途中、木戸郵便局は一時閉鎖中で、次の楢葉郵便局へ。
 震災後、2015年に再開し、2022年に新築局舎へ移転しています。
 そんなわけで、現在の局舎は商店街の隣の新しいものです。
 復興が本格的に進む後押しになることを祈ります。
 局には風景印が設置されており、押印してもらいました。

5 11:00 富岡郵便局 とみおか 福島県双葉郡富岡町

 国道6号を北に進んでいきます。
 福島第二原発のあたりは、富岡町に入っています。
 富岡町の中心部には、東電の廃炉資料館なる施設も。
 このあたりは、原発事故後の対応拠点のようです。
 富岡郵便局は、広い通りの一本裏側に位置します。
 広い道沿いには東京電力の営業所。
 震災前は、原発の街の拠点だったと思われる大きな建物です。
 局は震災前からのものであろう大きな集配局の建物です。
 中心部には商業施設もあり、人の往来がありました。

6 11:14 大熊郵便局 おおくま 福島県双葉郡大熊町

 富岡市街地からは北西に進んでいきます。
 夜ノ森駅付近は、まだまだ復興への道は長いと思いました。
 そんなわけで、夜ノ森郵便局は一時閉鎖のまま。
 ストリートビューで見ると、現在は局舎も利用者募集中に。
 常磐道の常磐富岡インターを過ぎ、大熊町に入るとすぐに役場。
 海、つまりは原発に近い役場などの機能は、内陸に移転しています。
 その並びに大熊郵便局はあり、2022年4月に再開しています。
 複合施設の一角で、売店や食堂なんかもあるようです。
 公衆トイレがあるので、ちょっと休憩しました。

7 11:45 川内郵便局 かわうち 福島県双葉郡川内村

 大熊町内の他の局も、やはり再開は遠いかもしれません。
 夫沢簡易局に至っては、その性質上、難しいでしょうね。
 そんな大熊町から、県道112号で西へ。
 よく整備されていますが、途中で道幅が狭くなりました。
 工事中だったので、いずれ広い道で繋がるでしょう。
 国道399号にぶつかり、そのまま走ると局はありました。
 集配局らしい大きな局舎でした。
 川内村の中心局ということですが、役場などはもう少し先のようです。
 このあたりも道幅を広げる工事が行われていました。

8 11:58 上川内郵便局 かみかわうち 福島県双葉郡川内村

 横を流れる川は木戸川というんですね。
 このまま流れて、楢葉町で太平洋に注いでいます。
 木戸の街並みの復興を願いながら進みます。
 すぐに対岸に川内村役場が見えました。
 県道36号と分かれて集落の中を走っていくと局はありました。
 道幅が狭い区間で、駐車スペースが限られています。
 こちらの局には風景印が設置されていました。
 このあたりの街並み、今後道路工事などで変わるかもしれませんね。
 日陰にはまだまだ雪が残る、山あいの集落でした。

9 12:15 都路郵便局 みやこじ 福島県田村市

 国道399号をそのまま北に進んでいきます。
 また県道と合流して、この道が本流になります。
 山越え区間ですが、道路に雪はありません。
 しばらく進み、田村市に入って下り坂。
 さらに行くと、旧都路村の中心部に局はありました。
 昔ながらの集配局といった雰囲気の局舎です。
 こういう局舎は本当に少なくなりましたよね。
 こちらではホワイトデーということでチョコをいただきました。
 お菓子を頂けるありがたいイベントと化しています。

10 12:45 双葉郵便局 ふたば 福島県双葉郡双葉町

 この後はどう訪問するか迷いつつ、浜通りへ。
 明日の訪問も考えなければいけませんが、難しいです。
 ひとまず浜通りの双葉局を訪問します。
 国道288号をしばらく東に進みますが、車も全然いません。
 このあたりはまだ、帰還困難区域です。
 その先、双葉駅付近に出ると、特定復興再生拠点区域です。
 まだまだ人の姿はほとんどありませんが、局はありました。
 こちらは先週、3月7日に再開されたばかりの局です。
 風景印は原発の意匠だったこともあり、設置はありません。

11 12:59 浪江郵便局 なみえ 福島県双葉郡浪江町

 国道6号に出て、しばらく北に進みます。
 このあたりは各自治体に1局ずつのペースです。
 もちろん震災前はもっとあったのですが。
 原発事故もあり、人が戻っていないということがわかります。
 これが震災から13年目の福島の現実です。
 さて、JR浪江駅付近の市街地を進むと局はありました。
 局舎はまだきれいそうですが、2002年に移転したときの局舎でしょうか。
 局内では、刺身蒟蒻の無人販売があり、購入しました。
 辛子味噌付きで150円というのは破格で、おいしかったです。

12 13:19 飯崎簡易郵便局 はんさき 福島県南相馬市

 浪江駅は特急ひたち号の停車駅です。
 この区間、浪江、双葉、大野、富岡、広野と停車します。
 1町1局のエリアと重なり、復興支援の一環でしょう。
 さて、山側の道を迂回しつつ北に進み、さらに北東へ。
 このあたりは南相馬市で、旧小高町のエリアです。
 県道258号を進んでいくと局はありました。
 こちらは2017年5月に再開された簡易局です。
 無事貯金を果たして、このあたりの訪問局が繋がりました。
 この先、相馬市にも未訪問局がありますが、今日は西へ。

13 13:59 葛尾郵便局 かつらお 福島県双葉郡葛尾村

 国道459号に抜け、西に進んでいきます。
 どの道もよく整備されています。
 走りやすい道が整備され、復興が後押しされるとよいです。
 さて、山あいの大柿簡易局のところで左折し、県道50号に。
 このあたりは帰還困難区域なので、局も閉鎖中です。
 県道50号は山道で狭く、雪も路肩にありました。
 しばらく行くと葛尾村の中心地で、局もありました。
 このあたりは人の気配も感じる、生活の音が聞こえる場所です。
 浪江町の山間部も復興が進むことを祈ります。

14 14:14 岩井沢郵便局 いわいさわ 福島県田村市

 国道399号に入り、南に進んでいきます。
 このあたりは純粋な未訪問局が集まるエリアです。
 なかなかうまくルートに入れられず、訪問できませんでした。
 田村市に入り、旧都路村のエリアに。
 国道288号にぶつかり、都路局と反対の西に進みます。
 しばらく行くと、局は左手にありました。
 集落の中ですが、国道沿いに位置しています。
 なんだか北国を思わせる局舎が素敵でしたね。
 このあたり風が強く、ドアが勢いよく閉まりました。

15 14:31 常葉郵便局 ときわ 福島県田村市

 国道288号をそのまま西に進んでいきます。
 このあたりは交通量はそこまで多くはありません。
 少ないともいえないくらいは走っていますが。
 これは震災の影響がどれくらいあるのかわかりません。
 まあ、当時と比べても確実に過疎化は進んでいるでしょうからね。
 旧常葉町の中心部に入り、建物もお店も増えてきました。
 そんな中心地の国道沿いに局はありました。
 国道側から見るとそうは見えませんが、集配局なんですね。
 裏手に集配の施設、それに駐車場もあります。

16 14:41 西向簡易郵便局 にしむき 福島県田村市

 国道288号をしばらく船引方面に進んでいきます。
 船引は田村市の中心市街地でもあります。
 田村市といってもなんだかピンと来ない感じもしますが。
 そんな田村市は、これまで何度か訪問しています。
 ただその中心部である船引地区の訪問はしていませんでした。
 市街地の手前、国道沿いに局はありました。
 小さな簡易局ではありますが、まだ新しそうな局舎です。
 貯金を済ませて、もう少し訪問を続けます。
 とはいえ16時までは時間もあるので、余裕の訪問です。

17 14:49 田村今泉簡易郵便局 たむらいまいずみ 福島県田村市

 運動公園の付近を南下して、山越えをします。
 県道113号にぶつかりますが、静かな田園風景。
 交通量も少なく、そのまま踏切に出ました。
 ここはJR磐越東線の踏切なんですね。
 磐越東線はまだ乗ったことがないので、乗ってみたい路線です。
 踏切を渡って南下していくと局はありました。
 貯金を済ませると、ちょうど列車がやって来ました。
 磐城常葉駅と名乗っていますが、旧常葉町ではありませんね。
 列車を見送りながら、駅の成り立ちを思いました。

 
平成生まれの車両も、少し懐かしく見えてきました。
18 15:07 船引郵便局 ふねひき 福島県田村市

 県道を走って船引の市街地へと北上します。
 旧船引町の中心地で、現在の田村市役所も置かれています。
 交通量の多い、狭い道を走っていきます。
 さらにわき道を入ったところに局はありました。
 集配局ではありますが、ゆうゆう窓口はありません。
 このあたりだと、隣町の三春町にある三春郵便局にあります。
 歴史的に、三春の方が栄えてきたということでしょうか。
 それゆえ、田村市への合併にも参加しなかったんでしょう。
 貯金と押印を済ませて、今日の訪問はここまでです。

 船引三春IC~会津若松IC 61.8キロ・普通車1,840円

   
会津若松に移動し、宿の近くの居酒屋で素敵な時間を過ごしました。
 福島県をじっくりと訪問するのはいつぶりなんだろうな、と思いながら、宿での時間をゆっくりと過ごしました。
 会津を訪問するのも久しぶりで、郵便局の改廃が伴わなければ、すっかり足が遠のいてしまっていました。これは寂しいことです。
 夜中には浜通りで最大震度5弱の地震が発生。驚いて飛び起きましたが、震災の記憶は遠ざかることはないと実感しました。

 

 

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