朝から雨が降っており、これは天気には逆らえない、と思いながら、行けるところまで行こうと決意して出発します。
佐田岬半島の先端、串郵便局をスタートに、八幡浜方面へと向かうルートでの訪問を計画していました。実際に、この日も串に向かいます。
しかしこの荒天が、旅の最終日を波乱の1日へと変貌させてくれたのでした。アクシデントは付き物。気を引き締めて運転します。
|
1 |
09:06 |
串郵便局 |
くし |
愛媛県西宇和郡伊方町 |
|
佐田岬半島の郵便局は、2008年にも訪問しています。
そのころは佐田岬半島のスケールを知らず、失敗しました。
長さ約40キロにわたる、日本一細長い半島だったとは。
それゆえ、付け根から瀬戸局までしか行けませんでした。
今回は先端にある串郵便局をスタートにします。
雨風の強さに怯えながらやっとのことで到達したのが9時ちょうど。
貯金と風景印押印を済ませて局を後にしました。
小降りになることもあれば、視界がなくなるほどの大雨も。
ゆっくりと、この細長い半島を進んでいくことになりました。
|
2 |
09:24 |
三崎郵便局 |
みさき |
愛媛県西宇和郡伊方町 |
|
県道256号を八幡浜方面に向かいます。
いや、それにしたって先は長い。
三崎の集落が見えてきて、九州行きのフェリー乗り場が出てきました。
九州まで70分で結ぶフェリーは1日10往復以上。
国道九四フェリー、乗ってみたい航路です。
そんな港町の三崎集落に局はありました。
集配局であり、大きめの局舎が国道からも目立ちます。
天気のせいか、お客さんは多くはなく、待ち時間はゼロ。
ただ、ニュースでもこの天気のことが報じられていました。
|
3 |
09:36 |
二名津郵便局 |
ふたなづ |
愛媛県西宇和郡伊方町 |
|
国道197号で一気に進んでいきます。
トンネルを抜け、すぐに左折する道に入りました。
坂を下っていくと集落の道に出ます。
この半島では珍しく、北側にある集落です。
細い道沿いに局はありました。
もしかしたらこちらも元々は集配局だったのでしょうか。
道路整備が進む前は、ここが集配局である必要があったのでしょう。
局内の広いスペースは、地域に開放されていました。
展示コーナーなど、うまく活用しているようでした
|
4 |
09:48 |
大久郵便局 |
おおく |
愛媛県西宇和郡伊方町 |
|
国道に戻り、さらに東へと進んでいきます。
ところどころ風が強く、怖い思いをしました。
不安になりながらも他の車と一緒に進んでいきます。
しばらく走って標識通りに大久の集落へと進みます。
地図で見るよりは走りやすい道でした。
集落の中にあり、こちらも頑丈そうな大きめ局舎。
きっと集配局だった時代があるんでしょうね。
東西にこれだけ長い半島です。
集配の効率もそうですが、実態はどうなんでしょうね。
|
5 |
10:29 |
喜木津簡易郵便局 |
ききつ |
愛媛県八幡浜市 |
|
さて、Googleの地図では、名取集落にも郵便局が。
2018年に一時閉鎖されている名取簡易郵便局です。
こちらは受託者逮捕という理由から閉鎖されています。
2008年の訪問時、もう少し時間があれば訪問できたのに。
きっと、今後も再開はされないんだろうな、と思います。
この先、瀬戸、町見、伊方と、2008年に訪問済みのため通過。
当時貯金非扱いだった喜木津簡易局が2010年に再開、貯金開始しています。
そこまで一気に進んで訪問しました。
しかし雨が酷く、車で走るだけでも大変でした。
|
6 |
10:50 |
八幡浜日土郵便局 |
やわたはまひづち |
愛媛県八幡浜市 |
|
八幡浜市街に出て、進んでいきます。
中心地の局は概ね訪問していました。
未訪問局のある日土地区へと車を走らせます。
県道28号をしばらく進んでいくと、山間の集落に。
局は県道沿いにありましたが、駐車場がありません。
幸い、近くに路肩が広がっている部分がありました。
そこに車を置いて局を訪問させてもらいました。
この先、新道簡易局に向かう予定でした。
しかし、大雨の影響で新道集落へは通行止めになっていました。
|
7 |
11:35 |
喜多灘簡易郵便局 |
きたなだ |
愛媛県大洲市 |
|
そんなわけで、新道に抜けられず来た道を戻ります。
千丈駅前簡易局も今日はお盆休みです。
西予市の野村方面も大雨で通行止め。
近くに未訪問局を探せず、やっと見つけた喜多灘簡易局。
来た道を戻り、喜木津を通過して海沿いを伊予長浜へ。
海沿いの国道を進んでいき、やっとのことで喜多灘簡易局に到着。
2008年に付近を訪問した時には局を見落としていました。
2007年の移転再開で、紙の地図からは漏れていたんですね。
そう、当時は昭文社の紙の地図を愛用していたんでしたね。
|
8 |
12:03 |
豊茂郵便局 |
とよしげ |
愛媛県大洲市 |
|
長浜の市街地に戻り、肱川沿いに出ます。
この肱川も氾濫危険水位になりそうな危険な流れ。
消防車などが待機している様子でした。
出石寺方面に延びる県道28号に入ります。
この道も通行止めになりそうな予感でしたが、幸い通行可能。
しかし、ところどころ道沿いの小川が濁流になっていました。
しばらく進むと局はあったのですが、うっかり見落としてUターン。
廃校となった小学校などが残る小さな集落の局でした。
局の今後も、少し心配になってしまいました。
|
9 |
12:21 |
白滝郵便局 |
しらたき |
愛媛県大洲市 |
|
来た道を戻るしかないので、戻りました。
肱川を渡って、県道24号を進みます。
並行するJR予讃線の海廻り区間は、既に運転を取りやめています。
列車の来ない線路沿いを走っていき、JR伊予白滝駅付近に。
踏切を渡って集落に入っていくと局。
滝川という小川に面しているのですが、いまは濁流です。
水の流れる音だけが轟轟と響いていました。
局でもこの雨のことが話題になりました。
今後の天候次第ではどうなるか、と局員さんも不安顔。
|
10 |
12:31 |
八多喜郵便局 |
はたき |
愛媛県大洲市 |
|
そのまま線路沿いの県道を南下していきます。
大洲市街地はだいぶ近づいてきました。
JR八多喜駅あたりから集落に入ります。
集落の外れ、山の麓に局はありました。
駐車場はその先、道路の曲がり角のところにありました。
地図では、ちょっと気になるトンネルがありました。
調べてみると、この予讃線の旧線区間であることが判明。
思わぬところに歴史あり、ですね。
だから、地図を眺めるのって楽しいんですよね。
|
11 |
12:50 |
大洲上須戒郵便局 |
おおずかみすがい |
愛媛県大洲市 |
|
そう考えると、紙の地図時代は豊かでした。
ぼーっと地図を眺めていると発見がありました。
こんなところになんで道があるんだろう、とか。
なぜこの町はこんな不便そうなところに発達したんだろう、とか。
もちろん、航空写真を重ねられる現代の技術も好きですけどね。
さて、県道248号で山を上っていきます。
しばらく進んでいくと、局は出てきました。
山あいの小さな集落ですが、局舎はそれほど古くはなさそうです。
どこの局からも距離があり、ぽつんと、な立地です。
|
12 |
13:16 |
大洲若宮郵便局 |
おおずわかみや |
愛媛県大洲市 |
|
県道240号で大洲市街地へと下っていきます。
交通量は多くはないですが、ゼロでもないといった道。
狭い区間ですれ違うこともありました。
肱川沿いの道に出て、橋を渡って市街地に入ります。
JR伊予大洲駅近くの商店が並ぶ道沿いに局はありました。
局の隣に、わりと広めの駐車場が確保されています。
これだけの台数分が確保されていれば安心です。
大洲の昔からの市街地は川の対岸なのでしょう。
ただ、この駅近辺も古めかしい建物が建ち並んでいます。
|
13 |
13:26 |
大洲郵便局 |
おおず |
愛媛県大洲市 |
|
国道56号に合流して、肱川を渡ります。
ひさしぶりの広い道、広い国道です。
ちょっと安心したのも束の間、右折して市街地へ。
一方通行の道を進んでいくと局。
こちらは大洲市の中心局で、ゆうゆう窓口もある局です。
大きな局舎ですが、駐車場は小ぢんまりとしています。
昔からの商店街のような雰囲気がある場所です。
お客さんが少なかったので、滞在時間は短くて済みました。
大洲市は人口4万人弱と、小さな都市でもあります。
|
14 |
13:37 |
大洲平野郵便局 |
おおずひらの |
愛媛県大洲市 |
|
川岸にお城がある、素敵な街です。
大洲市というのは、こんな街だったんですね。
さて、県道に入って南西に向かっていきます。
伊予平野駅付近に出ました。
川を渡った集落寄りの道に局はありました。
このあたりも大洲市街地から続く住宅街があります。
ところで、伊予大洲駅って、なんで伊予が付くんでしょうか。
他に大洲駅なんてないし、天下の国鉄時代からある都市の中心駅。
平野駅に対しての伊予平野駅は理解できるのですが。
|
15 |
13:48 |
大洲北只郵便局 |
おおずきたただ |
愛媛県大洲市 |
|
国道197号に入り、大洲西トンネルをくぐります。
長いトンネルで一気に山を越え、国道56号に。
超複雑な路線を描く大洲北只インター付近。
うまく集落に入る道を選べた時には安堵の笑みです。
高速道路の高架橋や国道の複雑さと比べ、あまりにも静かな集落。
典型的な交通の要衝、的なやつですね。
静かな集落の中にある局には、駐車場こそないですが、路肩に車を置けます。
雨に濡れてしっとりとした集落の静けさがいいですね。
午前中の大雨も一段落。空も明るくなってきました。
|
16 |
14:03 |
菅田郵便局 |
すげた |
愛媛県大洲市 |
|
肱川を渡って、国道197号に入ります。
松山道に沿って走り、大洲富士インターを過ぎました。
大洲市立肱東中学校を過ぎたあたりに局。
肱東、と書いて、こうとう、と読むようです。
こちらの局はまだ新しそうな局舎です。
駐車場も使い勝手がよくて、こういう局はありがたいですね。
そんなこんなで旅も終盤になってきました。
今日はどこまで行っても無計画万歳。
行ける局だけ、とにかく少しずつ拾っていくことにします。
|
17 |
14:09 |
大洲徳ノ森簡易郵便局 |
おおずとくのもり |
愛媛県大洲市 |
|
菅田からは北に進んでいきます。
途中からは県道232号になりました。
その名も、菅田五郎停車場線、です。
さて、徳森の集落、というか住宅団地のような場所に入ります。
住所は徳森ですが、局名は徳ノ森。
こういう表記上の食い違いはそこでもあることですね。
簡易局ながら、直営局顔負けのお客さんの回転がありました。
需要のある場所に局があるというのはよいことですね。
もう少し、大洲市の訪問が続きます。
|
18 |
14:19 |
新谷郵便局 |
にいや |
愛媛県大洲市 |
|
大洲記念病院付近から東に進んでいきます。
松山道とJR予讃線に沿って進み、JR新谷駅付近に。
無人駅ながらも内子線と予讃線の境界駅です。
矢落川を渡って新谷の集落に入ると局。
しっかりとした集落で、クリニックや商店が並びます。
昔から交通の要衝だったんでしょうね。
さて、この近くには帝京第五高校があります。
実は、私の故郷にも帝京の中高がありました。
なんだかそれが懐かしくなって、思い出に浸っていました。
|
19 |
14:42 |
大洲柳沢郵便局 |
おおずやなぎさわ |
愛媛県大洲市 |
|
さて、この先はどうしたものだか。
地図を睨んで、次の行き先を決めます。
山あいに局があるので、そちらに向かいましょう。
いずれ、そこが離れ小島になってしまうでしょうし。
県道230号に入り、しばらく山あいを走ります。
県道54号串内子線に合流すると局はありました。
川の流れだけが聞こえる、本当に静かな山里の局です。
こういうしっとりとした立地の局って、なんだか落ち着きますね。
旅をしている感じがすごくして、気分がよいです。
|
20 |
14:50 |
田処簡易郵便局 |
たどころ |
愛媛県大洲市 |
|
そのまま県道54号を北上していきます。
主要地方道だというのが嘘のような道です。
悪路というほどではないですが、狭い区間もあります。
そればかりか、ほとんど車に出会いませんでした。
道路事情的に、海沿いの串集落に抜けられないのでしょうか
さて、柳沢からしばらく走って局に着きました。
それほど距離はなく、すぐに到着した気がします。
それにしても風情のある簡易局だな、と思います。
写真で見ても、うーん、絵になるな、と思いました。
|
21 |
15:22 |
五十崎郵便局 |
いかざき |
愛媛県喜多郡内子町 |
|
来た道をひたすら戻って国道56号に抜けます。
こんなタイムロスを許せるのも、今日だからですね。
どう粘っても頑張っても、局数は稼げませんから。
それよりは、思い出を増やそうって魂胆です。
旧五十崎町の中心地に入ります。
内子町役場が置かれていて、現在では行政の中心地です。
集落の中にあって、住宅密集地です。
局舎の前には旗の掲揚ポールがあるあたり、元は集配局でしょう。
この局の規模だと、集配局としては手狭でしょうね。
|
22 |
15:31 |
内子郵便局 |
うちこ |
愛媛県喜多郡内子町 |
|
国道56号に抜けて、内子市街地へ。
松山道の内子五十崎インターを過ぎると内子の町です。
旧五十崎町ともあまり離れていなかったんですね。
国道を走っていくと局はありました。
古い街並みが有名な内子町。
きっと歩いたらおもしろい町なんだろうな、と思います。
今日は郵便局の訪問だけですが、今度は絶対泊まりに来よう。
そんなことを思わせる街の郵便局でした。
最近読んだ話の舞台になっていたのも大きな影響ですね。
|
23 |
15:53 |
満穂郵便局 |
みつほ |
愛媛県喜多郡内子町 |
|
さて、残り30分で行ける範囲は限られています。
それならば、山あいの局を訪問してしまおう。
県道243号に入り、ひたすら山を分け入ります。
細い道になり、不安を感じつつも北へ。
麓川沿いの道をひたすら進んでいくと局に出ました。
あたりは早くも暗くなり始めています。
この局で16時前を迎えました。
同時に、長い長いこの旅も、終わりを迎えます。
ホッと一息つきつつ、ここから家までの道のりを思います。
|
松山IC~千住新橋出入口 840.4キロ・普通車15,520円
|
長い旅の終わり、ほっとする暇もなく、東京への帰路につきます。とりあえず、伊予市内で回転寿司に立ち寄り、腹ごしらえをしました。
松山インターからは高速道路に乗り、聞きなれない地名のオンパレードで明石海峡大橋に抜けました。
新名神を走りながら睡魔と闘い、土山SA、長篠設楽原PAと仮眠をとっていたら、自宅への到着はすっかり翌朝になってしまいました。
|